中華楼2014年5月のピックアップ 西紅柿炒鶏蛋

トマトと玉子の炒めもの

 

西紅柿炒鶏蛋(シィホンシィチャオヂィタン)

 

これが中国料理? と思われるでしょうが、実は中国家庭料理の代表的な一品。中国で知らない人はいない、といえる「家常菜(庶民料理)」の定番です。

 

また、ずいぶん長い料理名ですが、「西紅柿(トマト)と鶏蛋(玉子)の炒めもの」という意味です。

 

食材+調理法+食材で構成されている料理名なので、案外わかりやすいものなのです。

 

ただ、中国は国土が広いため、呼び名が地域によって異なる場合が多く、トマトも南方では「蕃茄」と言われています。

 

写真の「西紅柿炒鶏蛋」は、松の実が特別に副材料として入っています。松の実は香りと食感がよく、中国では「松子」といわれ、古くから滋養強壮に効く仙人の霊薬として利用されてきました。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼2014年4月のピックアップ 金醤牛肉

牛肉の中国味噌炒め

 

金醤牛肉(ヂンヂャンニュウロウ)

 

この料理で重要な調味料は甜麺醤(テンメンジャン)。小麦粉に塩と麹を加えて作るので、麺(小麦粉)の文字が入っています。

 

甜麺醤には肉の臭みを消す効果があるので、炒めものや煮込み料理に使用され、また隠し味として北京料理や四川料理には必須の調味料です。

 

こってり、コクのある強めの味ですので、トッピングのネギと混ぜ合わせて、お召し上がり下さい。

 

また、北京ダックを包む白い皮を餅(ピン)と呼びますが、このピンに包んで食べるのもいいでしょう。サッパリとレタスに包んで食べるのもオススメです。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼2014年3月のピックアップ 宮保鶏丁

鶏肉とカシューナッツの唐辛子炒め

 

宮保鶏丁(グォン バオ ヂィ ディン)

 

「鶏丁」とは鶏肉をサイコロ状(さいの目切り)に切ったものです。

 

鶏肉を丁切りにして下味を付け、唐辛子の輪切りとともに醤油、砂糖、お酢のベースで炒め上げた、「一度食べたら忘れられない心地よい辛さ」の料理です。

 

副材料として、カシューナッツやピーナッツを入れることにより「立った辛さ」が中和され、絶妙なバランスに仕上がっています。さらに、エビとナッツの食感の落差も楽しめます。

 

この味付けでエビを炒めれば「宮保蝦仁」という料理になり、その他にも「宮保墨魚(イカの宮保炒め)」や「宮保牛肉」(牛肉の宮保炒め)が知られています。

 

ちなみに「宮保」とは、清の時代の官職名です。四川総督の丁宝禎が清朝から「太子少保」の略称で「宮保」という官職に就きましたが、彼が好んで食べていた料理だったことから、この名が付いたと言われています。

 

「宮保」は、「宮爆」「公保」という表現になっている店もあります。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼2014年2月のピックアップ 魚香茄子

ナスと豚肉の四川風辛味炒め

 

魚を使わないのに「魚香」という料理名なのは、なぜでしょうか? 様々な説が、もっともらしく語られています。

 

泡辣醤(パオラージャン=フナを塩漬けにして魚の香りが移った唐辛子のタレ)を調味料として使うところからきた、という説。

 

また、魚の生臭さを消そうとして、料理のときに泡辣醤と生姜・葱・酢・砂糖・醤油等を入れたところ生臭さが消え、逆に味がほどよく調和して美味だったことから、この味付けを「魚香」と名付けた、という説。

 

さらに、四川では海の魚が獲れないので、なんとか海の魚の香りを調味料の組み合わせで創り出すことができないかと研究を重ねた結果、その味を出すことに成功し「魚香」と名付けられた、という説もあります。

 

代表的なのは、ナスを使った料理です。一般的にはナスだけを「魚香」の味付けにして提供しますが、中華楼では味わいを深めるために豚肉の細切りを、そして食感の違いを楽しめるようにタケノコも合わせています。

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼2014年1月のピックアップ 芙蓉魚翅湯

蟹肉入りフカヒレの淡雪スープ

芙蓉魚翅湯(フゥロンユイチータン)

 

中国料理には「芙蓉」という名が付く料理がたくさんあります。卵の白身のメレンゲが芙蓉の花のように白く柔らかく広がっているところから、この美しい名が付けられました。

 

この料理は、フカヒレスープの上にメレンゲを浮かべて、豪華絢爛に芙蓉が咲き誇っている様子を表現しています。

 

尾びれ・背びれ・胸びれなどを乾燥させ、それを数日かけて戻し、中間の骨を抜き、じっくり蒸し上げてプリプリの状態にします。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼 2013年~2014年冬の宴席メニュー

4000円コース
四種前菜の盛り合わせ
紅茶鴨子(スモーク合鴨の蒸しパン包み)
エビと松笠イカと中国野菜の塩味炒め
鶏モモ肉の沙茶醤炒め
チリアワビとキノコの醤油煮込み
エビのチリソース煮
中華楼オリジナル五目焼きそば
杏仁豆腐

 


写真は5000円コース5名様分。

 

5000円コース
五種前菜の盛り合わせ
紅茶鴨子(スモーク合鴨の蒸しパン包み)
三種海鮮と中国野菜の塩味炒め
牛モモ肉の黒胡椒カキソース炒め
チリアワビとナマコとキノコの醤油煮込み
大エビのチリソース煮
中華楼オリジナル五目焼きそば
杏仁豆腐(最高級ナツメのせ)

 

消費税・サービス料はございません。
プラス1600円で2時間飲み放題!

 

仕入れの都合によりメニューに変更があることがございます。
ご了承くださいませ。
またご予約は前日までにお願いいたします。

 

ご予約は03−3851−0737へどうぞ

中華楼 2013年12月のピックアップ 富皮魚鍋

ユバとハタの土鍋煮込み

 

「ハタ」は中国料理で最も高級とされ、人気の高い魚です。中国料理に使用する海鮮の代表的食材と言っても過言ではありません。

 

ひと口に「ハタ」と言ってもマハタやマダラハタ、アカハタなど実に数多くの種類があって、姿・形は似ていますが、種類ごと・個体ごとに味が違うことも魅力の魚です。

 

この料理では、中国の沿岸や朝鮮半島にも分布しているキジハタを使っています。

 

その「ハタ」をXO醤とともに土鍋でじっくりと煮込み、パリパリに揚げたユバをそのスープに浸し、スープの旨味をたっぷり吸い込んでシンナリしてきたところを食します。

 

中国のなかでも寒い東北地方には、揚げたユバをしゃぶしゃぶのようにスープに浸してタレを付け、シンナリしたものを食べるシンプルな料理があります。

 

この食べ方は一般的なものではなく、中国でも珍しい料理の部類に入ります。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼 2013年11月のピックアップ 奶油扇貝

奶油扇貝

生ホタテ貝柱のクリーム煮

 

西洋の技術・食材・調味料をも進んで取り入れることで知られている広東料理ですが、奶油(クリーム煮)を調味料として使用するのもその一つです。

 

中国料理でクリームの煮込みがあることに驚かれる方も多いと思いますが、食べることだけには異様な興味を抱く広東人ですから、世界中の食材を中国料理に取り入れて見事に融合させてしまいます。

 

今では、チーズ・バター・ミルク・生クリーム・ケチャップ・マヨネーズ・練乳・わさびなども、中国では当たり前の調味料となっています。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼 2013年10月のピックアップ 紅焼海参

戻しナマコの醤油味煮込み

 

ナマコのことを日本語では「海鼠」と書きますが、中国語では「海参」。朝鮮人参のように滋養強壮の効果があるといわれ、海の人参(にんじん)という意味で「海参」の名が付けられました。昔から四大乾貨の一つに挙げられるほど、貴重・高級な食材です。

 

ここでいう「焼」は、叉焼の「焼」とは違う意味で、「煮込む」という意味です。

 

中国料理の勉強を始めた人がよく躓くポイントなのですが、「焼」という意味は中国悠久の歴史のなかで、年代によって「あぶり焼き」と「煮込み」の二つの手法が伝わっているのです。

 

ちなみに「紅焼」の「紅」の意味はも醤油をベースに調理して仕上げた料理のことで、その色を表現しています。

 

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon

中華楼 2013年9月のピックアップ XO金針蝦仁

金針菜とエビのXO醤炒め

XO金針蝦仁(エックスオーヂンヂェンシャレン)

 

金針菜は、ユリ科のホンカンゾウの花の蕾(つぼみ)のことです。料理では「生のもの」や「乾燥させたもの」など、どちらも使われ栄養価が非常に高く、特に鉄分はホウレン草の約20倍あります。

 

中国では炒めものやスープなどの食材として有名ですが、いろいろな漢方的効能があるため、古くから生薬としても使われてきました。

 

風味にクセもなく、花の蕾を食するという贅沢感もあって一度は味わっていただきたい、オススメの食材です。

 

ちなみに、味付けのポイントとなる「XO醤」は、1980年代後半に香港で開発された画期的な複合調味料です。

 

この複雑かつ濃厚で、贅沢な味わいのある「醤」。その名前をなんと付けたら相応しいのか議論となり、あまりにも素晴らしく筆舌に尽くし難いことから、ブランデーのランクのなかでこの上ない「XO」を称号として与えました。

 

それほど美味しい醤(タレ)なんです。乾燥ホタテの貝柱を中心に40種類ほどの高級な材料を組み合わせて、丁寧に作り込みます。

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon