中華楼2014年2月のピックアップ 魚香茄子

ナスと豚肉の四川風辛味炒め

 

魚を使わないのに「魚香」という料理名なのは、なぜでしょうか? 様々な説が、もっともらしく語られています。

 

泡辣醤(パオラージャン=フナを塩漬けにして魚の香りが移った唐辛子のタレ)を調味料として使うところからきた、という説。

 

また、魚の生臭さを消そうとして、料理のときに泡辣醤と生姜・葱・酢・砂糖・醤油等を入れたところ生臭さが消え、逆に味がほどよく調和して美味だったことから、この味付けを「魚香」と名付けた、という説。

 

さらに、四川では海の魚が獲れないので、なんとか海の魚の香りを調味料の組み合わせで創り出すことができないかと研究を重ねた結果、その味を出すことに成功し「魚香」と名付けられた、という説もあります。

 

代表的なのは、ナスを使った料理です。一般的にはナスだけを「魚香」の味付けにして提供しますが、中華楼では味わいを深めるために豚肉の細切りを、そして食感の違いを楽しめるようにタケノコも合わせています。

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon