中華楼 2013年4月のピックアップ 乾焼蝦仁(ガン シャオ シャレン)

エビのチリソース煮

乾焼蝦仁は、いわゆる「エビのチリソース煮」のことです。

この料理は、もともと四川料理なのですが、そら豆に唐辛子を加えて熟成させた豆板醤を隠し味としてピリ辛感を引き出します。

また、砂糖とともに、もち米に麹(こうじ)を加えてから発酵させた天然甘味調味料の「酒醸(ジュウニャン、甘酒の意)」を使っているので、コクと奥行きが生まれます。

エビ独特の臭みを取り除き、香りだけ残す「片栗粉洗い」という下処理を丁寧にするのが、この料理のポイントです。このような地道な仕込みがあってこそ、おいしい料理が生まれるのです。

ちなみに「乾焼」とは、汁気がなくなるまで煮込んで、スープの旨味を極限まで染み込ませる、という調理法です。

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon