中華楼自家製麺の秘密

こんにちは。4代目の素久です。

 

今日は前回書き切ることのできなかった、中華楼の歴史を支えてきた麺の秘密について書いていこうと思います。

 

中華楼の麺は自家製麺です。ホームページにも書いていますが、2代目にあたる祖父の勝康がモンゴルのかん水を入手し、小麦粉と水、寝かす時間を研究し、現在使用している麺の基礎を作りました。

 

麺は小麦デンプンとグルテンでできています。グルテンは時間が与えられれば与えられるほど繊維質になっていくんです。その結果、熟成によって麺が縮まってきます。

 

麺は内側と外側の水分のアンバランスでシコッとする。噛んだとき、はじめはやわらかく、芯の部分で少し硬いとシコッと感じる。ところが外側の水分が中まで浸透すると安定した水分になってしまって、歯ごたえに変化がないから麺が伸びちゃった感じがする。だから水分は内と外とでアンバランスのときがおいしいんです。

 

麺には水の量が多い麺と少ない麺があります。小麦には水が一番の調味料ですから、水が多ければ多いほど小麦がおいしさを主張します。だから水の量が多い麺のほうがおいしくなります。でもそういう麺には欠点があって、すぐに伸びてしまうんです。

 

中華楼の麺は出来立てのおいしさを優先させています。だから水の量が多い麺を使っています。麺の水分量のバランスが変わっていくので、中華楼でおそばを注文されたら、すぐに食べ始めてくださいね。

 

ちなみに麺が伸びるということは、周りにある水分と麺の中の水分が安定するということ。つまりは麺の中にスープがしみこむことを言います。

 

通常のスープのおそばだと麺の歯ごたえがなくなってしまうのですが、中華楼のアンカケ焼きそばに関しては、時間が経つと(といっても数時間)、また別のおいしさが出てくるんですよ。もし体感されたいとあれば、ぜひアンカケ焼きそばをお土産でお持ちください。次の日の朝、全く違うおいしさを実感できるはずです。

 

この製法を守り発展させ、添加物を一切入れない現在の自家製麺が存在します。
毎日食べて健康になる、そんな料理の基礎ができあがりました。これからもさらに研鑽を重ね、皆様に喜んで来ていただける中華楼であり続けるよう、がんばります。