螞蟻上樹(マァイーシャンシュウ)
中国料理名の付け方は様々です。周恩来さんの大好物だった「蟹黄獅子頭」は、大きめの肉団子が獅子の頭に似ていることから命名されました。
「螞蟻上樹」も出来上がった姿、形を表現する料理名です。これは「肉末粉絲」(春雨と挽き肉を使った四川料理)という正式な名前のある料理ですが、春雨の間に挽き肉が点在して絡んでいるところがまるで「蟻が木に登っている(群がっている)」ように見えることから、この名が付きました。
この料理名のイメージを大切にして、木に登る蟻を表現しています。春雨は、乾燥したまま揚げると白くなり膨張する特性を生かし、樹木に見立てました。
「粉絲」というのは、緑豆から作った澱粉のおそばです。お米の粉から作った「おそば」ビーフンと見た目は似ていますが、味も食感も大きく違います。