中華楼2014年12月のピックアップ 酸辣鍋杷

五目野菜の酸味と辛味のおこげ料理

 

酸辣鍋杷(スアンラァグオバァ)

 

正しくは「杷」の字の「きへん」が「こめへん」。PCの活字にないため代わりの字を使いました。

 

別名『春雷驚龍』とも表現される料理です。「春の稲妻には龍も驚いて鳴く」と言われています。その龍の鳴き声と稲妻の雷鳴が相乗効果を生み出し、いっそうこの料理の味を引き立てます。

 

「鍋杷」の始まりは偶然で、寺の小僧がよくご飯を焦がしていたことに端を発します。

 

和尚さんたちは真ん中の焦げてないご飯を食べ、小僧たちは「おこげ」を鍋底から剥がし、湯漬けにして食べていました。

 

ある法要のとき、檀家の一人が遅れてしまい、食事がなくなっていました。そこで小僧が気を利かして「残ったおこげ」の湯漬けを勧めたところ、客人はその味に感激し喜びました。

 

屋敷に帰ってから、自分の料理人にわざわざ「おこげ」を作らせ、色々な具や食べ方を工夫してできたのが「鍋杷」という料理になったそうです。

 

塚田眞弘著 『至福の中華』 コスモトゥーワン刊より 風水改運中心 amazon